2013 Fiscal Year Annual Research Report
発達性吃音の早期介入プログラムの構築 ―地域連携を目指して―
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22590605
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
原 由紀 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (50276185)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発達性吃音 / 早期介入 / 地域連携 / Lidcombe プログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、発達性吃音児に対して発吃後早期に介入を開始することにより、その治癒率を上げ、進展した吃音になることを予防することにある。短期間で効率的に、どの地域でも実施可能な早期介入システムの構築を目指している。 当該年度は、早期介入プログラムの構築をめざし、少数例に対して、初期評価から介入プログラムの実行を継続して実施した。これについては、症例の転居などで、予想以上にデータの収集に行き詰っている部分もでている。 また、地域で連携を可能にするため、相模原市の言語聴覚士を中心にの初期評価に関する勉強会を2回開催し、地域の相談窓口からスムーズに介入プログラムにつなげるための準備を行った。 さらに、この早期介入プログラムの基礎となっているLidcombeプログラムの初めての日本での臨床研修会を、2014年1月11,12,13日の日程で開催した。この研修会は、シドニー大学のLidcombeプログラム研修センターのBrenda Carey氏を講師とし、41名の日本人受講者が参加、早期介入プログラムの意義や手法、研究的観点でのエビデンスについて学ぶことができ、本邦の吃音の早期介入プログラムの拡大にむけ有意義な時間となったと考える。 この機会に、Brenda Carey氏と意見交換を行う時間を多く持つことができ、現在実施している介入プログラムについての修正点を確認することができ、さらに、今後の改善に向けてのさらなる研修の機会などについての情報交換を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
早期介入プログラムの実施を継続しておこなっていたが、症例の転居などで、予想以上にデータの収集に時間を要している。また、早期介入プログラムの手順の修正なども必要となってしまったため、予定よりも進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
Lidcombe プログラムの日本での研修会を実施したことで、この早期介入プログラムへの理解が深まり、プログラムに対しての詳細な意見交換を活発に行うことができるようになり、より運用しやすい介入プログラムを構築を目指す。 地域の相談窓口から、地域の言語聴覚士につながり、早期介入が開始できる一連の組織の最終構築と、症例のデータ分析を実施する。
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