2012 Fiscal Year Annual Research Report
心筋梗塞地域連携クリニカルパスにおける2次予防戦略は心血管イベント抑制に有効か?
Project/Area Number |
22590611
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
雪吹 周生 日本医科大学, 医学部, 講師 (80193639)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 心筋梗塞 / 地域医療 / コレステロール / スタチン / 冠動脈疾患 / クリニカルパス |
Research Abstract |
わが国では急性心筋梗塞(AMI)回復期の再発率は未だ高率である。こうした医療状況を踏まえ第五次医療法改正(2007年)にて地域連携パスが提唱された。我々はAMI再発予防(2次予防)に関して地域連携パスが医療施設を相互に結びつけるツールと考え臨床研究を行なった。その目的は1)本地域連携パスの普及・拡充、2)パス運用の中からAMI再発に寄与する因子を同定・分析することにあった。 1):千葉県庁および医師会と協力し、「千葉県共用地域連携パス」を作成、さらに県内の各医療圏に普及させたことで当面の目的は達せられた。我々の医療圏でも現在57施設が連携パスに登録され、地域のかかりつけ医と専門診療の有機的な結びつきがなされた。なお、我々は本年度のプロダクトとして「心筋梗塞地域連携パスDVD」を作成し登録医療機関に配布、患者と医療スタッフに対しAMIの診療実態ならびに2次予防の重要性の理解を高めるために供している。 2):血清脂質と心血管イベント発現を研究し論文化した。とくにLDLコレステロールはPCI後早期(3ヶ月)にこれを十分低下させることが長期間の冠動脈疾患再発予防に重要である(J Pharm Pharmaceut Sci 2010; 13: 254)。一方、いわゆる善玉コレステロールと言われるHDLコレステロール(HDL-C)に関しても、これが低値の症例はメタボリックシンドローム等を背景に動脈硬化進展のリスクが指摘されている。我々は低HDL―Cを伴う脂質異常症患者にスタチンを投与することで脂質プロファイルが改善すると共に、心筋傷害のマーカーとして注目されている高感度トロポニンTが低下することを示した(J Clin Med Res 2012; 4: 385)。 心筋梗塞地域連携パスは今後も運用が継続され、冠動脈疾患2次予防に寄与する要因の分析はさらに広く展開されるものと見込まれる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Links between sleep disordered breathing, coronary atherosclerotic burden, and cardiac biomarkers in patients with stable coronary artery disease.2012
Author(s)
Inami T, Seino Y, Otsuka T, Yamamoto M, Kimata N, Murakami D, Takano M, Ohba T, Ibuki C, Mizuno K
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Journal Title
Journal of Cardiology
Volume: 60
Pages: 180-186
DOI
Peer Reviewed
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