2010 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームにおける和漢薬の血管内皮機能保護作用に関する研究
Project/Area Number |
22590649
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
嶋田 豊 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (80251891)
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Keywords | 和漢薬 / 漢方 / メタボリックシンドローム / 血管内皮機能 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、メタボリックシンドロームにおける動脈硬化の初期病変の形成に関与する血管内皮機能障害に対する和漢薬治療の臨床効果を明らかにすることである。そのために、富山大学附属病院和漢診療科外来通院中の患者のうち、メタボリックシンドロームの診断項目(肥満、脂質異常、血圧高値、高血糖)に該当する因子を有し、インフォームドコンセントにより本研究に参加することの同意が得られた者を対象として、血管内皮細胞機能検査機器(Periperal Arterial Tonometry、PAT)による血管内皮機能ならびにメタボリックシンドローム関連因子などに及ぼす和漢薬治療の影響を検討することを計画した。方法として、桂枝茨苓丸(けいしぶくりょうがん)の院内製剤を1日3丸(分3、毎食後)投与前と投与4週後、あるいは枝茨苓丸を投与しない4週間の前後で、以下の項目を評価した。(1)身体所見:身長、体重、体脂肪、腹囲、血圧など。(2)血管内皮機能検査:PATによるPAT ratio。(3)血液生化学検査:一般生化学、脂質、血糖、インスリン、高感度CRP、アディポネクチン、レプチン、接着因子、酸化ストレスのマーカー、一酸化窒素代謝物など。研究は計画通り順調に進行しており、実施期間の初年度にあたる平成22年度は、のべ約50例のデータを集積した。次年度以降もデータを集積し、最終的に統計解析を行い、結果を発表する予定である。
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