2011 Fiscal Year Annual Research Report
加齢性筋肉減弱症における筋メタボリズムの意義:筋萎縮モデル動物を用いた検討
Project/Area Number |
22590651
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉本 研 大阪大学, 医学研究科, 助教 (20437403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樂木 宏美 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
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Keywords | サルコペニア / 後肢懸垂システム / 骨格筋代謝 |
Research Abstract |
平成22年度からの高脂肪高炭水化物食負荷と通常食間の分子生物学的プロファイルの差の検討については、高齢の高血圧自然発症ラット(SHR)とWKYラットを対照とし、高脂肪食高炭水化物負荷が運動直後の骨格筋に与える影響についての実験を終了している。その結果、骨格筋重量(特に速筋)の低下、骨格筋組織への炎症細胞浸潤、インスリン抵抗性(AKtリン酸化)は、WKY、SHR、高脂肪高炭水化物食負荷SHR(SHR-HF)の順で認められた。ミトコンドリア機能関連遺伝子発現については、SHR-HFで低下がみられた。また筋タンパク分解経路活性化のマーカーであるユビキチンリガーゼ(MuRF1,Atrogin1)遺伝子の発現は、SHR-HFで低下を認めた。一方、炎症性サイトカインのうち、TNFα、IL1βについては、SHR-HFで増加を認めたが、IL-6と筋由来の抗炎症サイトカインであるIL-15の発現はSHR-HFで低下をみとめた。さらに筋サテライト細胞マーカーPax7の発現はSHR-HFで低下を認めた。これまで、24ヶ月齢程度ではじめてみられるような筋の量的・質的変化が、比較的高齢なSHR-HFでも認められたことは、このモデルがサルコペニアモデルとしての妥当性を有することを示唆するものであると考え、現在論文を執筆中である。 現在、本モデルにも後肢懸垂システムを施した群の解析が進行中である。 本年度はいくつかの学会(シンポジウムを含む)で、これらの成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サルコペニアモデル動物の確立という観点からは、ほぼ達成しつつあるが、詳細なアプローチがまだ不十分であること、またデータの論文化など遅れている部分があるため、上記評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は研究計画を遂行する上での問題点は特にないが、本プロジェクトに携わる人員数の確保が十分にできておらず、それも同時に行っている。小生が所属するグループ員数が異動等により減少しているが、来年度(4月以降)に増員される予定であり、これまでより研究のスピードアップが図れることが今後期待される
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Research Products
(4 results)