2012 Fiscal Year Annual Research Report
痛風発症ならびに尿酸降下薬の薬理効果を規定する分子機構の探索と臨床応用
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22590667
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
浦野 和子 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40277140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 痛風 / 高尿酸血症 / 遺伝子多型 / 遺伝子間相互作用 |
Research Abstract |
【目的】痛風発症に影響すると考えられる尿酸輸送体同士の遺伝子間相互作用あるいは尿酸輸送体とメタボリックシンドロームに関連する遺伝子間の相互作用について検討する意義があると考えられる。血清尿酸値との関連が報告されている遺伝子多型を用いて、日本人の痛風発症における遺伝子間相互作用について検討した。【方法】排泄低下型高尿酸血症を呈する男性痛風患者153例を痛風群とし、健常男性532例をコントロール群とした。遺伝要因としてPDZK1 (rs12129861)、GCKR (rs780094), ABCG2 (rs2231142), LRRC16A (rs742132), LRP2 (rs2544390), SLC17A1 (rs1165196), SLC2A9 (rs1014290)、 SLC16A9 (rs2242206)、 SLC22A11 (rs17300741)、の9遺伝子多型を選択した。遺伝子間相互作用の有無を検討するためにロジスティック回帰モデルを作製し、モデル間の比較をχ二乗検定で行った。【結果】9遺伝子多型単独で痛風発症に有意な関連が認められたものはGCKR・ABCG・SLC17A1・SLC2A9の各遺伝子多型であったが、これら各々の遺伝子の間に相互作用は認められなかった。モデルの比較において、SLC16A9とABCG2の遺伝子間相互作用がP=0.018であった。SLC16A9とLRP2 はP=0.063、SLC16A9とGCKR はP=0.086であった。【考察】痛風発症に関与する主要な尿酸輸送体遺伝子間には、交互作用は認められなかった。SLC16A9とABCG2に交互作用のある可能性がある。SLC16A9はメタボリックシンドロームとの関連が指摘されており、メタボリックシンドロームで血清尿酸値が上昇することや痛風の合併が多いことなどを考慮すると興味深い。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)