2012 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患における発癌調節機構の解明と臨床応用への基盤樹立
Project/Area Number |
22590696
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
長沼 誠 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (00265810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永石 宇司 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (60447464)
渡辺 守 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10175127)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 炎症性腸管 / 炎症性発癌 / 新規治療法 / 粘膜免疫 / MLCK |
Research Abstract |
本研究は申請者らが独自に研究を展開してきた腫瘍壊死因子(TNF)受容体シグナルを介した腸管上皮細胞における免疫学的シグナル伝達に着目し、炎症性腸疾患における特異的発癌分子機構とその新規治療標的としての可能性について検討している。その結果、本研究では当該研究期間に以下のような成果が得られた。1)in vivoにおける炎症性発癌モデルとしてazoxymethane (AOM)とdextran sodium sulfate (DSS)の投与によるcolitis-associated cancer (CAC)をマウスに誘導した。その大腸組織の解析結果から、in vitroと同様に炎症時の上皮細胞において2型TNF受容体(TNFR2)特異的な発現上昇が誘導され、それと相関して細胞内のp65やIκ-Bαのリン酸化も誘導される一方、同組織においてカスパーゼ8やカスパーゼ3の活性化は誘導されないことが確認された。2)またこうした傾向は非腫瘍部と比較して腫瘍部でさらに強い反応として確認された。3)さらにこうした反応はin vivoにおける抗TNF抗体によって阻害されることが確認された。これらの研究結果は腸管上皮細胞における特異的なTNFシグナルがNF-κBの活性化に深く関与する事実と、それによる腸管上皮細胞の発癌を誘導し得る事実を暗示するものと思われる。さらにこの分子メカニズムが炎症性腸疾患における特異的発癌の病態機序においてその治療標的になりうることが示唆され、今後の研究成果が期待されるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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