2012 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄間葉系幹細胞移植による大腸がん予防と治療法の開発
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22590703
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
苗代 康可 札幌医科大学, 医療人育成センター, 講師 (80347161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本谷 雅代 札幌医科大学, オホーツク医療環境研究講座, 助教 (60468080)
有村 佳昭 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80305218)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞(MSC) / 腫瘍血管新生 / CXCL12 |
Research Abstract |
骨髄間葉系幹細胞(MSC)は再生医療や遺伝子治療のソースとして期待される一方で,腫瘍に対する影響は明らかではない.昨年度までに,VEGF低発現の大腸癌細胞株(COLO320)とMSCの混合移植腫瘍(xenograft)を用いて,大腸癌におけるMSCの動態と役割を検討した.MSCは腫瘍間質内のperivascular nicheに局在し,血管周皮細胞へ分化して,腫瘍血管新生に寄与した.MSCは,腫瘍CXCL12産生を亢進させ,自らが発現する受容体CXCR4により腫瘍組織内に保持されるのみならず,腫瘍細胞におけるAkt,p38のリン酸化を誘導し,腫瘍生存シグナルを活性化させ,腫瘍生着および生存に寄与した.しかし,activation-induced cytidine deaminase (AID)はこの系において脱メチル化酵素として作用せず,CXCL12発現調節に関してten eleven translocation 1-3 (TET1-3) が新規脱メチル化酵素として有力な候補と考えられた. そこで,本年度は, AIDの安定ノックダウン (KD) 株を樹立し,かつ,TET1-3をsiRNAにより一過性に抑制するquadra KD株を樹立した.それを用いてCXCL12プロモーターのDNAメチル化状態をbisulfite pyrosequencingにより定量したが,DNAメチル化に変化は認められなかった.これまでの検討では,MSCによるCXCL12発現誘導にエピジェネティック制御が関与する直接的な証拠が得られていない.現在,qKD株とMock株の発現遺伝子をDNAチップにより網羅的に解析している.さらに,最近miR-126/miR-126*がCXCL12発現を直接抑制することが報告され,これに関しても追試している.今後,CXCL12の構成的,誘導的発現機序を追及する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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