2012 Fiscal Year Annual Research Report
非アルコール性脂肪肝炎発症における自然免疫機構の解明 新規治療法の開発に向けて
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22590714
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
三浦 光一 秋田大学, 医学部, 講師 (90375238)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肝臓学 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / Toll-like receptor / 炎症性サイトカイン / ケモカイン |
Research Abstract |
非アルコール性脂肪性肝炎(以下NASH)はメタボリック症候群の肝臓での表現型とされる。現在、NASHに対する有効な治療法はなく、分子メカニズムに基づいた新規治療法の開発が求められている。我々はメタボリック症候群に伴う自然免疫の異常、特に細菌構成成分を認識する受容体Toll-like receptor(以下TLR)がNASH発症や進展に関与しているとの仮説を立て、コリン欠乏食によるNASH動物モデルを用いて研究を行った。遺伝子改変マウス(以下KOマウス)を用いた結果から、TLR2, TLR4, TLR9はNASHに促進的に作用することが判明した。また炎症性サイトカインはTLRの下流に位置する分子であるが、NASHでは各種炎症性サイトカインが増加した。TLR2 KO, TLR4 KO, TLR9 KOの各KOマウスではNASHの軽減と伴に、炎症性サイトカインの低下を認め、特にIL-1βの低下は共通した所見であった。実際、IL-1R KOマウスでもNASHの改善を認めた。またこれらTLR KOマウスに共通するのは炎症性サイトカインの低下とともに、炎症細胞浸潤の軽減であり、これら細胞の一部はLy6c陽性の骨髄由来マクロファージであることが判明した。それら炎症性細胞の誘導に重要な役割を果たすケモカインMCP-1とその受容体CCR2はNASH動物モデルでは増加していた。そこでCCR2 KOマウスにNASH誘導食であるコリン欠乏食を投与したが、NASHの進展は軽微であった。さらにコリン欠乏食長期投与でNASHを完成させた状態で、CCR2阻害剤を投与したところNASHの改善が認められた。これらの成果は現在までに計7本の論文として受理されていることから注目度の高い研究と考えられ、今後治療応用へ向けた研究へ発展させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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