2011 Fiscal Year Annual Research Report
原発性肝細胞がんの発症・進展における低分子量ストレス蛋白質の役割に関する解析
Project/Area Number |
22590726
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小澤 修 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (90225417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 政治 岐阜大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (50467205)
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Keywords | 肝がん細胞 / 低分子量ストレス蛋白質 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
我が国におけるB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染者はおよそ150万人と推定され、HBV感染者の10-15%、HCV感染者の60-70%が慢性肝炎に移行するとされる。肝細胞がんは、HBV、HCVの持続感染による慢性肝炎や肝硬変を母地として発症することがほとんどであり、我が国のがんによる死亡原因の第4位となっている。最近では、早期発見と治療法の進歩により根治的治療がなされる症例が増えてきているものの、一方では肝細胞がんの再発が高頻度で認められ、このことが予後改善を図る上で大きな問題となっている。現在、肝細胞がんの再発予防策として、ウイルスの排除が最も重要とされ、それ以外にも化学療法剤などにより、がん再発予防の試みがなされているが、未だ十分な治療結果は得られていないのが現状である。 ストレス蛋白質(heat shock protein ; HSP)は生体において生体防御という極めて重要な役割を担っていることは良く知られている。そのファミリーの中で低分子量ストレス蛋白質(HSP27、HSP20、αBクリスタリン)は高分子量ストレス蛋白質と同様に分子シャペロンとして作用すると推測されているが、その詳細は未だ明らかとされていない。昨年度までに低分子量ストレス蛋白質の一つであるHSP20の総発現量と肝がんの進行度の間に負の相関性があることを見出し、HSP20を過剰に発現させた肝がん細胞の増殖機能は、そのコントロール細胞に比較し有意に低下していることを明らかとしてきた。 この結果を基に、今回、HSP20が肝がん細胞内で如何なる蛋白質と相互作用をし、肝がん細胞の増殖機能を制御しているかを検討した。その結果、HSP20と14-3-3蛋白質、Bax等4種類の蛋白質と相互作用していることを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HSP20の標的蛋白質を4種類見い出すことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
見い出した標的蛋白質のHSP20による機能制御機構を検討する。
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Research Products
(2 results)