2011 Fiscal Year Annual Research Report
転移性肝癌におけるマイクロRNAを標的分子とした治療法開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
22590738
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
正木 勉 香川大学, 医学部, 教授 (30335848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 弘人 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (80294750)
出口 章広 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (30380174)
樋本 尚志 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20325343)
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Keywords | マイクロRNA / 転移性肝癌 |
Research Abstract |
胃癌細胞株、MKN1,MKN45,MKN74を用いてメトフォルミンの抗腫瘍効果in vitro, in vivoで確認した。さらに、メトフォルミンは、Cyclin D1を減弱させることにより、細胞周期を抑え癌細胞増殖の抑制効果が見られた。マイクロRNAの網羅的解析から、メトフォルミンの投与によって、let7の増加がみられ、そのターゲット遺伝子であるCyclin D1が減少するのではないかと考えられた。この内容はMol, Cancer Therapeutics 11, 549-560, 2012.に掲載した。さらに、食道癌、大腸癌、膵臓癌、胆肝細胞癌、肝癌、についても同様な現象が見られているごとを確認している。また、メトフォルミンの血管新生分子の発現に関して、Angなどの発現が、低下しており、血管新生分子の抑制を関して、癌細胞の増殖抑制に働いていると考えられる。 現在転移性肝癌モデルを作成し、メトフォルミンの抑制効果を確認するとともに、let7の遺伝子導入により、in vitro, in vivoの系で種々の癌細胞の増殖が抑制できるかどうかを確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
転移性肝がんの原発巣である、食道癌、胃癌、大腸癌について、増殖抑制効果を示すマイクロRNAを同定したが、まだ、転移性肝癌について行っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
転移性肝癌モデルを作成し、増殖抑制効果を示すマイクロRNAのうち、let7を誘導させ、転移を抑制するかどうかを確認する。
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