2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌由来癌幹細胞の生存・増殖・分化・遊走における脂肪組織の役割とその制御機構
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22590740
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
西島 亜紀 佐賀大学, 医学部, 医員 (40566105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 修二 佐賀大学, 医学部, 教授 (80188755)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肝癌幹細胞 / 脂肪組織 / 癌幹細胞ー間質細胞相互作用 |
Research Abstract |
HepG2肝癌細胞株からCD133陽性細胞を単離し、肝癌幹細胞と同定した。ラットより皮下脂肪組織(SAT)、内臓脂肪組織(VAT)を採取し、コラーゲンゲルに包埋し3次元培養を行った。ゲル上にCD133陽性/陰性細胞を30万個ずつ播種し、脂肪組織片との共培養群と単独培養群を作製し比較検討した。 単独培養では、CD133陽性細胞は陰性細胞より増殖が遅く、一週間で同程度となる。脂肪組織との共培養では、CD133陽性細胞の方が陰性細胞よりも強く増殖が抑制された。ゲル内への浸潤像はいずれも認められなかった。免疫組織化学では、EカドヘリンはCD133陽性/陰性細胞の単独培養群で部分的に発現を認めたが、脂肪組織との共培養では発現が減弱する傾向にあった。FilaminAは、CD133陽性/陰性細胞の単独培養では同程度に発現していた。CD133陽性細胞では、VATとの共培養で発現が軽度抑制され、SATとの共培養で発現が亢進していた。一方CD133陰性細胞は、VATとの共培養で発現は変わらず、SATとの共培養で発現が軽度減弱していた。アポトーシスは、Cleaved caspase-3の発現がほぼ認められなかった。 すなわちCD133陽性細胞は、脂肪組織により増殖が抑制される傾向にあり、アポトーシス、浸潤に変化はなかった。遊走はVATとSATにおける動態に相違が認められた。Western blotでは、FilaminA, Laminin-5, Eカドヘリンの発現に有意差は認められなかった。肝癌細胞と脂肪組織の接触/非接触条件下による差異の可能性が示唆され、さらなる検討が必要と考える。 また、培養上清中のadipokineは、SATに比しVATでadiponectinが多く、leptin, resistinが少なく産生されていたが、CD133陽性/陰性細胞との共培養によって変化は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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