2010 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓-腸管自然免疫細胞サーキュラーの破綻による自己免疫性肝臓炎症の本体
Project/Area Number |
22590744
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中本 伸宏 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40383749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 隆典 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (40245478)
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Keywords | 免疫学 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
6-8週齢雄性C57BL/6マウスの尾静脈よりPBSおよびComcanavalin A(Con A;20mg/k)を静脈内投与し、12時間後に肝臓、脾臓を摘出し比重遠心法で単核球を分離した。単核球をCD11b,CD11c抗体で二重染色し、CD11b+CD11c-macrophage,CD11b-CD11c+plasmacytoid dendritic cells(pDC),CD11b+CD11c+conventional DC(cDC)と定義し、各細胞分画の形態、頻度、臓器あたりの実数、表現型、サイトカイン産生能を比較、検討した。Con A投与12時間後をピークに抑制性表現型を有するCCR9陽性pDCはPBS群と比較し減少し、一方CCR9陽性macrophageが肝臓内に著増した。本細胞は(1)CD80,CD86などの共刺激分子の高発現、(2)LPS刺激下のTNF-α産生能を有していた。本細胞のCon A惹起肝障害における役割を明らかにするために、FACS Ariaを用いて(1)PBS CCR9+pDC、(2)Con A CCR9+macrophageを分離後、卵白アルブミン(OVA)を特異的に認識するT細胞受容体を遺伝子導入したDO.11.10×RAG-2^<-/->マウス由来のnaive CD4+T細胞とOVA抗原刺激下で共培養を行い、CD4T細胞への抗原提示能、分化誘導能を評価した。CCR9+pDCは抗原提示能に乏しく制御性T細胞への分化を誘導するのに対し、CCR9+macrophageは高い抗原提示能とTh1への分化誘導を促し、本細胞がCon A惹起急性肝障害の病態形成に重要な役割を担っている可能性が示唆され現在CCR9欠損マウスを用いた検討を行っている。
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