2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓-腸管自然免疫細胞サーキュラーの破綻による自己免疫性肝臓炎症の本体
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22590744
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中本 伸宏 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40383749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 隆典 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (40245478)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 急性肝障害 / マクロファージ / ケモカイン受容体 |
Research Abstract |
昨年度までの検討において、Concanavalin A (Con A)惹起急性肝障害モデルにおいてケモカイン受容体の一つであるCCR9陽性マクロファージが病態形成に重要な役割を果たすことを見出した。すなわちCCR9欠損マウスにおいて、Con A肝障害は血清学的、組織学的に野生型と比較し有意に軽度であり、さらにCCR9陽性マクロファージをCon A惹起CCR9欠損マウスに前移入することにより肝炎が部分的に再現された。 本年度は今後の臨床応用を目指して以下の検討を行った。①他のマウス急性肝障害モデルにおける検討 α-GalCer, 四塩化炭素(CCl4), 抗Fasアゴニスト抗体何れの急性肝障害モデルにおいても、Con A肝炎同様急性期の肝臓内にCCR9陽性マクロファージが浸潤し、CCR9欠損マウスにおいて肝障害は有意に軽減した。②抗CCL25抗体による急性肝障害抑制効果 抗CCL25中和抗体 (500μg/mice)を野生型マウスに前投与したところ、肝障害は非投与群と比較し、有意に軽減した。③ヒト末梢血における検討 成因を問わず肝炎急性期において、健常群、慢性肝炎群と比較し、有意に末梢血中のCCR9陽性CD14+CD16+単球が増加していた。さらに重要なことに本細胞はマウス同様にTNF-α産生能を有していた。 以上の検討より、我々が見出したCCR9陽性マクロファージはマウスCon A惹起急性肝障害のみならず、マウスおよびヒトの様々な原因の急性肝障害の病態形成に重要な役割を果たすことが示唆された。今後のさらなる検討が必要であるが、急性肝障害に対するCCR9/CCL25経路阻害による新規治療法の開発の可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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