2010 Fiscal Year Annual Research Report
胆汁うっ滞治療薬開発を目的とした胆汁分泌機構の包括的解析
Project/Area Number |
22590746
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
加川 建弘 東海大学, 医学部, 准教授 (30245469)
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Keywords | 胆汁酸 / トランスポーター / 胆汁うっ滞 / 膜タンパク |
Research Abstract |
1. 胆汁酸トランスポーター(Bsep)のendocytosis調節機構の解析 Bsepのendocytosis調節機構を解析するためにBsepの細胞外表出部位にHAをタグしたconstruct(Bsep-HA)を作成した。かかるコンストラクトはトランスフェクションによりMDCKII細胞に発現し、さらに[H^3]-taurocholateを用いた胆汁酸輸送活性測定系を用いてBsep活性を有することを確認した。細胞膜上のBsepをビオチンにてラベルし、cycloheximide処理により蛋白合成を阻害した後、細胞膜上Bsepの半減期を解析した。その結果、UDCA添加後の細胞膜上Bsepの半減期は6.3時間であり、コントロールの4.6時間に比し、延長していた。以上の結果からUDCAは細胞膜上のBsepのendocytosis-degradation pathwayから回避させ、細胞膜上のBsepを安定化させることにより、胆汁酸輸送活性を増強していることが示唆された。 2. in vivoにおけるUDCAの作用解析 ラットにUDCA1%を含む食餌を与え、屠殺後、肝細胞のcanalicular membrane vesicleを分離し、膜上のBsepを特異抗体によるimmunoblotで定量的に解析した。その結果、肝細胞膜上のBsep蛋白量をほとんど変化せず、上記in vitroのデータと異なる成績であった。今後、食餌中のUDCA含有量を変えて、再度検討する予定である。
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Research Products
(2 results)