2012 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓がん細胞の低酸素応答におけるCDR2とアンチザイム2の関与とその機序の解析
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22590759
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
村井 法之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60300927)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アンチザイム / c-Myc / ポリアミン / タンパク質分解 / ユビキチン非依存的分解 / 低酸素 |
Research Abstract |
昨年度本研究を遂行している中で、新たにAZ2がc-Mycと相互作用しc-Mycの分解をユビキチン非依存的に促進することが明らかとなった。このことはc-MycのFbw7を介したユビキチン依存的分解の他にユビキチン非依存的分解の存在を示唆しているものであり、タンパク質分解やがん研究において非常に重要であると考え、引き続きAZ2によるc-Mycの分解促進の意義について解析を行った。 AZ2によるc-Mycの分解はポリアミンにより促進されるため、細胞内のポリアミンが上昇するような環境(条件)を調べた結果、低酸素条件が候補として考えられた。これまでの知見より、1%以下の低酸素やグルコースフリーの条件においてc-Mycのダウンレギュレーションが起こることがわかっていたため、これらの条件におけるc-MycのダウンレギュレーションがsiRNA によるAZ2のノックダウンで抑制されるか解析した。Panc-1細胞にAZ1, AZ2およびコントロールのsiRNAを導入した後、1%以下の低酸素または低酸素とグルコースフリーの条件にて培養し経時的に細胞をサンプリングしc-Mycの抗体を用いウエスタンブロッティング法でc-Mycの発現レベルを解析した。その結果、低酸素とくに低酸素とグルコースフリーの条件においてc-Mycの顕著なダウンレギュレーションが見られ、これらのダウンレギュレーションはAZ2のノックダウンで明らかに抑制された。このことは低酸素や低グルコース条件において細胞内のポリアミン上昇によって誘導されたAZ2がc-Mycをダウンレギュレーションさせたことを示唆している。 また、AZ2とc-Mycの細胞内局在を解析したところ、核に共局在すること、さらにプロテアソーム阻害剤処理するとc-Mycと核小体に共局在することが明らかとなった。 これらの成果について、現在論文投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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