2011 Fiscal Year Annual Research Report
内因性GLP-1の虚血心筋保護作用の分子メカニズム解明とその臨床的重要性の研究
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22590775
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
服部 有博 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20542418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊口 信也 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (20190697)
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Keywords | miglitol / GLP-1 / PI3 kinase / Akt / infarct size |
Research Abstract |
日本白色種ウサギを用いて、30分虚血・48時間再灌流モデルを用いて、a-グルコシダーゼ阻害薬のmiglitolが、梗塞サイズを縮小することを確認し、その分子メカニズムを解明した。Miglitol 100mg/kg/dayを7日間内服投与した結果、梗塞サイズは有意に縮小した。この梗塞サイズ縮小効果は、exendin(9-39)(GLP-1 blocker, 1mg/kg)の前投与で、部分的にブロックされた。Miglitol 5mg/kgを虚血前に静注した場合、梗塞サイズは有意に縮小された。Miglitol内服による梗塞サイズ縮小効果が一番大きく、exendin(9-39)により梗塞縮小効果は軽減され、miglitol静注による梗塞縮効果と同等であった。Westernblot解析により、miglitol内服後の心筋組織におけるphospho-PI3 kinase, phospho-Aktの活性化が有意に増大した。すなわち、miglitolの梗塞サイズ縮小効果は、従来我々が報告した虚血中のglycogenolysis抑制によるlactate産生抑制、glycogeの消費抑制による効果に加えて、GLP-1産生によるPI3-kinase活性化、Akt活性化がmiglitolの梗塞サイズ縮小効果に関与することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
voghbose, miglitolの梗塞サイズ縮小効果に関する動物実験の成果が上がっている。 臨床研究についても順調に進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在取り組み中の、血漿GLP-1濃度と心機能の関係に関する臨床研究をさらに推進し、患者数を増加させる方向で研究を進めていく。
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Research Products
(2 results)