2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590778
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
因田 恭也 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10359747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室原 豊明 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (90299503)
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Keywords | 心不全 / ペースメーカー / 心臓再同期両方 / 心エコー |
Research Abstract |
重症心不全に対するCRTD効果を予測する指標として我々はi-Indexを提唱した。その指標の有用性を確認するために。他施設前向き研究(MEIDEX)を開始した。25施設より118例の登録をし、CRT植え込み後の観察機関である6ヶ月を全ての症例で経過し、現在解析中である。これまでの解析では、以前の単施設での報告と比べ、その有用性の指標であるAUCは低いものの、これまでの報告のある他の指標よりは高い値であった。このことはCRTに効果ある患者の選別に応用でき、およそ30%といわれるノンレスポンダーを減少させることができるものと考えられ、高額な医療費の削減にも貢献できるものと予想される。 さらにCRTレスポンダーの寄与因子として、リード位置が重要であることが解析より判明した。そこで、我々の施設での植え込み症例88例において、右室、左室リードの位置を、その2本の位置関係に着目し、その影響を検討した。2本のリード位置関係が相対する位置にあるか否かで2群に分け、その後のCRT植え込み後の効果を検討すると、i-Indexが2000以上でCRTレスポンダーであることが予期される症例では、相対するリード位置関係である方が、相対する位置関係にない場合よりCRT効果が高いことが判明した。一方、i-Indexが2000未満のCRTレスポンダーを期待されない群では、もはや相対する位置関係であるか否かはCRT効果に無関係であった。 これらの検討より、CRT手術前にはi-IndexにてCRTレスポンダーを選別し、さらに右室左室2本のリード位置関係をできる限り相対するように留置することが、CRT効果を最大限に引き出すこととなることが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心臓再同期療法のレスポンダーを見分ける方法の有用性は判明しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで通りの方針で、我々の提唱したi-Indexの有用性をまとめ上げる。さらにリード位置がCRT効果に及ぼす影響を検討し、最適な心室リード位置の決定法をまとめる。
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