2010 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞の起源、分化過程及びその血管生物学的機能特性の体系的解明
Project/Area Number |
22590796
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
増田 治史 東海大学, 医学部, 准教授 (50278496)
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Keywords | 血管内皮前駆細胞 / 血液幹細胞 / 分化動態解析法 / 血管生物学 / 血管再生 |
Research Abstract |
目的;血管内皮前駆細胞(Endothelial Progenitor Cell=EPC)の起源を造血幹細胞分画(hematopoietic stem cell=HSC)からEPCへの分化系列決定、分化の解析を行った。 方法と結果;CD133+/CD34+細胞分画をCD31 high/lowに、さらに各分画をCD38 low/med/highに分け計6分画に分割して各分画の単一細胞をsortingしてEPC-colony forming assay(EPC-CFA)を行った。CD133+/CD34+分画においてCD31 low/CD38 low~med及びCD31 high/CD38 low~medはEPC-colonの出現がなく、CD31 low/CD38 high及びCD31 high/CD38 high分画では未分化型EPC-colon及び分化型EPC-colonyが出現した。次に、CD31 low/CD38 low及びCD31 high/CD38 low分画のEPCコロニー非産生能が、より未分化性であるために認められない可能性を検証するために両分画の単一細胞を培養した後、培養細胞をEPC-CFAにてそれぞれのコロニー産生能を検討した。CD31 low/CD38 low及びCD31 high/CD38 low分画細胞は培養後にEPCコロニーを産生し、前者は後者よりも未分化EPCコロニーを産生する頻度が高かった。 結論;以上の知見は、HSC分画においてEPCの分化系列決定、分化能における階層性が存在し、今後、さらに分画を細分化して解析することによりEPCの起源が解明される可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)