2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590797
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
佐藤 恭子 東海大学, 医学部, 奨励研究員 (80335942)
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Keywords | 神経調節性失神 / アドレナリン / 自律神経 / アドレナリンレセプター |
Research Abstract |
本年度はまず、健常人を用いた自律神経試験、段階的ヘッドアップチルト(HUT)試験、自律神経症状並びに食事に関する質問票調査、及びアドレナリンレセプターの多型性解析からなる研究プロトコルを作成し、十分な検討を行った上で本学倫理委員会の承認をうけ、研究を開始した。これにより得られるデータは将来患者群での検討の際、わが国におけるNMS並びに他の自律神経が関与する疾患における実際的なサンプリング数の推量や解析に供する変数の検討に有用であると考えられる。また、日本人におけるβ_1アドレナリンレセプター(β_1AR)遺伝子(ADRB1)、β_2アドレナリンレセプター(β_2AR)遺伝子(ADRB2)、及びα_2アドレナリンレセプター(α_2AR)遺伝子(ADRA2A,ADR2C)多型性解析においても、まず健常人を用いた評価は不可欠であると考えた。 また、それに平行して自律神経試験、段階的HUT試験のための環境整備を行った。具体的には心電図、非観血的連続血圧波測定装置(BP-608 EvolutionII,オムロン コーリン)よりの時系列データの取り込みと時間領域・周波数領域の解析用ワークステーションをMATLAB 7を用いて構築した。さらに、Vanderbilt大学との共同プロジェクトであるWeb型の臨床研究データベースシステム(REDCap ; Research Electronic Data Capture)を用いたデータベースの設計を行い、解析に供する構造化された変数だけでなく、ゲノム情報、生理検査等のメタデータの格納場所として整備した。 現時点で健常人ボランティアは16名集まっており、うち8名からのデータ収集と解析を完了した。来年度は対象を患者群にも拡大してサンプリングとデータ解析を行う予定である。
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