2011 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子コアクチベータPGCー1αによる血管内皮遊走・血管新生制御機構
Project/Area Number |
22590825
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
澤田 直樹 東京医科歯科大学, 歯と骨のGCOE拠点, GCOE拠点形成特任教員 (40343751)
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Keywords | 血管新生 / 転写コアクチベータ |
Research Abstract |
VEGFなど単独の増殖因子を標的とした従来の血管新生誘導療法は、形成血管の機能・形態異常を伴い、臨床的虚血改善効果に乏しい。転写調節分子は「遺伝子発現の協調的制御」を促して有効な血管新生を誘導するポテンシャルを有している。転写因子コアクチベータPGC-1αは骨格筋において一連の増殖因子発現を介し正常な血管を効率的に誘導し、新規創薬標的として期待を集めている。しかしながら、PGC-1αの機能はエネルギー代謝調節を始め異なる細胞間で多岐にわたる。本研究は血管新生のメインプレーヤーである血管内皮細胞の遊走機能制御においてPGC-1αが果たす役割を明らかにし、血管新生の新規治療戦略の開発へと寄与することを目的とする。 平成23年度においては、血管内皮特異的にPGC-1αを欠損、ないし過剰発現する遺伝子改変モデルマウスの作出を行い、これに成功した。これらのマウスモデルを用いて、大腿動脈ワイヤー傷害モデル、皮膚創傷治癒モデル、下肢虚血血管新生モデルを作成し、血管細胞におけるPGC-1αの役割に関して個体レベルでの解析に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血管内皮特異的にPGC-1αを欠損、ないし過剰発現する遺伝子改変モデルマウスの作出に成功し、血管細胞におけるPGC-1αの役割に関して個体レベルでの解析に着手できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、上述の内皮特異的PGC-1αをノックアウトマウス、およびトランスジェニックマウスを用いた個体レベルでの解析を継続し、本研究課題の目標である同分子の血管新生における生理的・病態生理的意義の探索について結論を出したいと考えている。
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