2011 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス誘発性喘息におけるオピオイド受容体―アレルギー性免疫応答軸の基礎的研究
Project/Area Number |
22590843
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
大野 勲 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (00250762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽良 一郎 東北大学, 医学研究科, 教授 (40322713)
菊地 利明 東北大学, 大学病院, 講師 (10280926)
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Keywords | アレルギー / 気管支喘息 / 精神的ストレス / μオピオイド受容体 / グルココルチコイド / Th2サイトカイン |
Research Abstract |
1.神経-内分泌経路として、中枢性μオピオイド受容体(MOR)-グルココルチコイドの経路を明らかにした。 (1)野生型マウス(WT)で観察されるストレスによる抗原誘発性アレルギー性気道炎症の悪化は、MOR欠損マウス(MORKO)ではみられないが、中枢神経系選択的にMORを発現させたマウス(Tg/MORKO)ではこの悪化が再現できた。 (2)WTで観察されるストレスによる気道炎症の悪化とコルチコステロン遊離増加がMORKOではみられないが、 Tg/MORKOではWTと同様であった。 (3)WTにおいて、ストレスによる抗原誘発性アレルギー性気道反応の悪化(気道炎症細胞の増加、肺組織におけるTh2サイトカインの増加、気道分泌の増加、気道過敏性の亢進)は、ストレス負荷時にコルチコステロン受容体拮抗薬およびコルチコステロン合成阻害薬を投与することにより、軽減することを明らかにした。 2,神経-免疫経路として、MOR-気道局所の制御性T細胞(Treg)の誘導低下の経路を明らかにした。 (1)ストレス負荷WT由来の気管支リンパ節細胞を抗原添加培養すると、非負荷マウスに比べ、Th2サイトカイン産生がより増強していた。 (2)このTh2サイトカイン産生増強は、Th2サイトカイン産生を抑制するTregの分化誘導低下を伴っていた。 (3)WTで観察されたストレス負荷による気管支リンパ節細胞の免疫応答の変化(Th2サイトカイン産生の増強とTregの分化誘導低下)は、MORKOでは観察されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的のうち、ストレス負荷によるアレルギー性気道反応悪化の経路として、中枢神経系μオピオイド受容体を介するグルココルチコイド遊離増強、すなわち神経-内分泌経路および中枢神経系μオピオイド受容体を介するTh2免疫応答の増強、すなわち神経-免疫経路は明らかにすることはできたが、内分泌-免疫経路の解明が進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ストレス負荷時の局所免疫応答の変化について、その機序をより詳細に検討する。具体的にはTh2免疫応答の増強に至る制御性T細胞の誘導低下の機序、特に樹状細胞の関与を明らかにする。さらに、この免疫応答の変化に至る内因性グルココルチコイドの遊離増強の影響を検討する。最終的には、ストレス負荷による気道反応増強の最終責任細胞および因子を移入実験により確定する。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] CD4 and CD8 T cells require different membrane gangliosides for activation2012
Author(s)
Nagafuku M, Okuyama K, Onimaru Y, Suzuki A, Odagiri Y, Yamashita T, Iwasaki K, Fujiwara M, Takayanagi M, Ohno I, Inokuchi J
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A
Volume: 109
Pages: E336-E342
DOI
Peer Reviewed
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