2012 Fiscal Year Annual Research Report
気道構成細胞の表現型変化に基づいた喘息分子薬理療法
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22590846
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
久米 裕昭 近畿大学, 医学部, 准教授 (50303631)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / 肺血管内皮細胞 / 低分子量G蛋白 / Rho-kinase / 細胞骨格 / リモデリング / Ca2+動態 / 過剰進展刺激 |
Research Abstract |
肺微小血管内皮細胞に過剰進展刺激を与えることにより生じる細胞内の表現型の変化について検索した。 培養したヒト肺微小血管内皮細胞(HPMVECs)をfura-2で処理した後に過剰伸展刺激を与え、細胞内Ca2+濃度(F340/F380)の変化(Ca2+動態)、および細胞骨格に対する影響について解析した。HPMVECsをTriton-X 100で処理した後に蛍光デジタルイメージシステムによりストレスファイバーの形成を観察した。染色は、Filamentous (F) actin poolsと、globular (G) actin poolsを、それぞれFluorescein isothiocyanate-phalloidin と、Texas red DNase Iとでおこなった。 HPMVECsをヒトフィブロネクチンで覆われたシリコンチャンバーに置き、単軸方向に10 - 30%の強度で3秒間の過剰伸展刺激を与ると、細胞内Ca2+濃度は過剰伸展刺激の強度に依存して上昇した。すなわち、30%の過伸展では、F340/F380は0.4から0.8に増加した。この現象は、Ca2+フリー溶液、stretch-activated cation channelの阻害作用を有する Gd3+、transient receptor potential vanilloidの阻害作用を有するruthenium redを存在させると起こらなくなった。さらに、cytochalasin D (actin polymerization の阻害薬)は過伸展によるF340/F380の上昇を抑制した。蛍光イメージではcytochalasin D はF-actin を増加させなかった。 以上より、血管内皮細胞の過剰伸展刺激は細胞内のCa2+動態と細胞骨格の変化に重要な役割を果たしていることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)