2012 Fiscal Year Annual Research Report
肺動脈原発血管内肉腫の発症機序解明および造血幹細胞分離・臨床応用への可能性
Project/Area Number |
22590851
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂尾 誠一郎 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (80431740)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 浩一郎 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10207061)
笠原 靖紀 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60343092)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 非閉塞性肺疾患癌 / 肺動脈原発血管内肉腫 |
Research Abstract |
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)における血栓内膜摘出術検体より分離した肉腫様細胞は、筋線維芽細胞に比し悪性疾患特異的遺伝子が著名に上昇し、接着因子関連遺伝子が顕著に低下していた。その中でも特にmatrixmethalloproteinase (MMPs)遺伝子の発現上昇が顕著であった。実際上皮系の肺癌細胞(A549)に比べても、PCRアレイにてMMP-14、MMP-2などの発現上昇を認めた。また同肉腫様細胞を免疫抑制マウスへ尾静脈投与すると、肺動脈壁に生着し肺動脈内膜に沿って進展することが示された。しかしA549では血管内腔への進展は見られず、臓器実質内への浸潤がみられた。さらに同細胞はin vitroの三次元培養にて管腔形成能を有することが確認され、免疫染色ではvimentin陽性、 desmin陰性であった。以上の結果より同細胞は間葉系の肉腫細胞、特に肺動脈原発血管内肉腫(intimal sarcoma)に非常に近い特徴を有すると考えられた。 上述のように同細胞ではMMPsの発現上昇が見られたため、抑制実験としてMMPs阻害薬のbatimastatの投与実験を施行した。in vitroでの検討では増殖能、 浸潤能、 三次元培養での管腔形成などが有意に抑制された。さらにin vivoでの検討では、control群と比較しbatimastat投与群ではSCL皮下腫瘤のサイズ、腫瘍重量が有意に低下した。現在intimal sarcomaに対して有効な治療薬は存在しないが、以上の結果よりbatimastatによる同肉腫治療の可能性が示唆された。 また、現在CTEPHにおける血栓内膜摘出術検体より血球系の細胞も分離しているが、それらの細胞において骨髄単球系細胞や造血前駆細胞の確認には至っていない。今後の課題として研究を継続する。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Sekine A, Tanabe N, Sakao S, Nishimura R, Terada J, Sugiura T, Kasahara Y, Tatsumi K. Mixed venous oxygen tension affects the prognosis on pulmonary hypertension even in recent Era.2012
Author(s)
Sekine A, Tanabe N, Sakao S, Nishimura R, Terada J, Sugiura T, Kasahara Y, Tatsumi K.
Organizer
American Thoracic Society 2011 International Conference
Place of Presentation
San Francisco, USA
Year and Date
20120519-20120523
-
-
-
-