2012 Fiscal Year Annual Research Report
フラボノイドが誘導するHO‐1を介した急性肺障害の新規治療法開発の基礎的検討
Project/Area Number |
22590856
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川部 勤 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20378219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 充代子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10509665)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | フラボノイド / heme oxygenase-1 / 急性肺損傷/急性呼吸促迫症候群 |
Research Abstract |
急性肺損傷/急性呼吸促迫症候群(ALI/ARDS)は肺内に過剰に集積した好中球による組織破壊が主たる病態であり、晩期には線維増殖も起こり、依然として薬物療法は確立していない。本研究の目的はHO-1の活性化能を指標として天然に存在する各種フラボノイドを用いたALI/ARDSに対する最初の薬物療法の開発を目指し、その基礎的検討を行うことである。前年度に検討した肺胞上皮細胞株を用いてのケルセチンの組織・細胞保護作用に加え、本年度は実際のALI/ARDSの病態でも問題となる活性化肺胞マクロファージに対するケルセチンの効果について、肺胞マクロファージ細胞株ならびにBAL(気管支肺洗浄)により得た肺胞マクロファージをex vivoで検討した。いずれの肺胞マクロファージでもmRNAレベルで細胞保護作用に関わるheme oxygenase-1(HO-1)の誘導がみられた。平成24年度では実際にin vivoの系でALI/ARDS に対するケルセチンの効果を確認するために、まず吸入や点鼻、気管内投与などの投与法による組織保護効果を、HO-1誘導能や気管支肺胞洗浄液中の肺内細胞分画、TNFαをはじめとするサイトカインの発現抑制能により検討し、この結果をもとに、LPSの気管内投与によるALI/ARDSモデルマウスを作製し、肺傷害の改善が見られるか検討した。生体で観察されるケルセチンの組織保護作用は決して強いものではなかったが、LPSによる肺傷害に対して肺のwet lung-to-body weight ratioやIL-6産生においてどうにか有意差をもって、傷害の進行を抑えていた。本研究で用いたケルセチンによるALI/ARDSの肺傷害抑制効果は決して強いものではなかったが、異なるフラボノイドが薬物治療候補となる可能性は十分に考えられ、今後も検討する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
[Journal Article] Involvement of the transcription factor twist in phenotype alteration through epithelial-mesenchymal transition in lung cancer cells2012
Author(s)
Nakashima H, Hashimoto N, Aoyama D, Kohnoh T, Sakamoto K, Kusunose M, Imaizumi K, Takeyama Y, Sato M, Kawabe T, Hasegawa Y.
-
Journal Title
Mol Carcinog
Volume: 51(5)
Pages: 400-10
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-