2011 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸器細菌感染症におけるリボゾームRNAを利用した早期診断法・病勢評価法の開発
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22590875
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
星野 仁彦 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター・感染制御部, 室長 (20569694)
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Keywords | 呼吸器感染症 / 抗酸菌 / 定量的PCR / T-RFLP / リボゾームRNA / 16SrRNA |
Research Abstract |
今年度は呼吸器細菌感染症としてとして主要な菌12種についてEMA(ethidium monoazide)とPMA(propidium monoazide)の細菌毒性を確認するため生菌に50-400microMのEMAあるいはPMAを添加後氷中5分間可視光に暴露した。QIAamp DNA mini kitを使用してDNA抽出後細菌特異的リボゾームRNAに対する単一プライマーを使用して標準PCRを行った。PCR産物はアガロースゲルを用いて電気泳動を行う。これらの予備実験によりEMAとPMAの感度および至適付加濃度を決定した。 次いで主要な菌12種について定量した一部を95℃2分間あるいは65℃30分間の加熱処理を行い死菌とした。生菌と死菌を適当な割合、例えば1:100あるいは1:10000で混入後に予備実験で得られた至適付加濃度のEMAまたはPMAを添加後氷中5分間可視光に暴露する。QLAamp DNA mini kitを使用してDNA抽出後細菌特異的リボゾームRNAに対する単一プライマーを使用して定量的PCRを施行し予想される細菌数と実際に測定された細菌数を比較し、より詳細な条件設定を行った。 上記の結果をふまえて抗酸菌性肺炎の患者から提出された喀痰を利用して起因菌および菌数を同定することを行った。いずれの検体においてもin vitroで確立した方法を利用して生菌・死菌を定量的に鑑別する方法の確立を、臨床検体を利用して施行した。これらの臨床検体は2分割されて一部は病院所属の細菌検査室へ送られ従来の培地培養した。これにより従来法での細菌培養の結果(起因菌・菌数)が得られる。この結果と本法の結果を比較することにより従来法で見落としがちであった・見落としていた菌種・菌量に対するデータが得られることが期待できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
この研究に関連する論文を6本と順調に発表することができている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の結果多くの副産物といえる研究結果を得ることができたので、論文化することができた。これらも今後研究費の補助を受けて発展させていくべき課題であると考えている。
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Research Products
(7 results)