2010 Fiscal Year Annual Research Report
傷害を受けた糸球体上皮細胞に発現するトランスゲリンの機能と発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
22590882
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂爪 実 新潟大学, 医歯学系, 非常勤講師 (70334662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 毅 新潟大学, 保健管理センター, 准教授 (00372475)
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Keywords | 腎臓内科学 / 腎組織障害 / 糸球体上皮障害 / SM22α / トランスゲリン / バイオマーカー |
Research Abstract |
本研究の目的は、Transgelin(SM22α)の機能解析とその発現メカニズムを解明するとともに、シグナル伝達経路から治療の標的となる分子を選び出し、新しい治療法の開発に繋げることが目的である。またTransgelinの測定系を確立して糸球体上皮細胞障害検出システムを構築することを目的とする。本年度は1)Transgelinノックアウトマウスを用いて、傷害を受けた糸球体上皮細胞に発現するTransgelinの機能と役割について解析を行った。また2)Transgelinの発現にはどのようなシグナル伝達経路が主に関与するのか、解析に着手した。並行して3)ヒト腎疾患患者尿での測定系の確立に向けてシステムの検討を開始した。 論文発表を完了した成果として、免疫電子顕微鏡(immuno-gold法)により、糸球体上皮に発現するTransgelin分子はfoot processが融合した部分に一致して局在することを確認した。このことから、糸球体上皮細胞障害を特異的に感知するマーカーとすることができることを示した。一方、上皮細胞の形質変化および線維化のマーカーとして知られるαSMAとの二重染色により、TransgelinはαSMAと発現動態を異にする新しい腎細胞障害マーカーであることも明らかにした。さらに、ヒト腎疾患においても同様の発現様式をとることを見出し、検討症例の積み重ねると共に臨床データと詳しく比較して解析し論文を投稿した。
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Research Products
(4 results)