2012 Fiscal Year Annual Research Report
患者血清を用いた免疫複合体疾患動物実験モデルの樹立
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22590885
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坪井 直毅 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50566958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯澤 由紀夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00191479)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10362253)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 好中球 / 全身性ループスエリテマトーデス / インテグリン / Fc受容体 |
Research Abstract |
今研究はSLEや慢性関節リウマチなどtype II,IIIアレルギー疾患(自己免疫疾患)におけるヒトFcg受容体とCD11bの役割を明らかにすることを目的としている。hFcgRTgマウスではループス腎炎患者血清投与後の糸球体上で有意なIgG沈着を生じたものの蛋白尿は生じなかった。しかしながらhFcgRをMac-1欠損マウス上に発現させることにより、hFcgRIIA発現マウスで蛋白尿、糸球体細胞増殖が認められ、ヒトループス腎炎のマウスでの再現が可能となった。さらにMac-1のSLEにおける役割をpristane腹腔内投与によるSLEモデルで検討した結果、Mac-1が初期の肺胞出血に対しては促進的に、その後の自己免疫疾患に関しては保護的に作用していると示唆する結果を得た。平成24年度はPristane投与腹腔内炎症性サイトカイン濃度を評価した。Pristane投与10日後のIL-6とTNF濃度は野生型で高く、炎症がMac-1-/-マウスでは抑制されていたが、5日目のIL-4とIL-13濃度はMac-1-/-マウスで有意に増加した。したがって同サイトカインの上昇がMac-1-/-マウスでは免疫調整性M2マクロファージの誘導を介し炎症低下に関わっていることが示唆された。さらにMac-1-/-マウスでは腹腔内好酸球数が有意に上昇していたため、Mac-1-/-非依存性に腹腔内に誘導された好酸球由来のIL-4、IL-13が、免疫調整M2マクロファージ誘導を促進し、結果炎症抑制に働いたと考えられた。しかしながらその後のループス腎炎でのMac-1-/-マウスにおける疾患活動性上昇については、炎症改善の遅延、免疫調整性M2による抗原提示の促進、Mac-1陽性B細胞の機能低下など様々な要因が想定され、さらなる検討が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)