2012 Fiscal Year Annual Research Report
新たな疾患概念「腎障害におけるRASを介した腎・肺連関」の確立
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22590886
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 和一 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90508920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯澤 由紀夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00191479)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10362253)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ミッドカイン / 急性腎障害(AKI) / 慢性腎臓病(CKD) / RAS |
Research Abstract |
急性腎障害(AKI)や慢性腎臓病(CKD) を問わず腎障害と心臓や肺などの多臓器障害との連関が注目されている。申請者らは慢性腎臓病モデルを用いて新たなrenin-angiotensin-system(RAS)活性化物質としてのミッドカイン(MK)が「RAS を介する腎・肺クロストーク」という新たな疾患概念において重要な役割を果たしていることを解明した。 平成23年度の実験計画では、AKI・CKDでの特に腎・肺におけるMK 発現誘導のメカニズムおよびRAS との相関を明らかにするため平成24年度も引き続き実験を施行し、さらに臨床データの解析を行った。 1.両側腎摘出モデルを野生型とMK欠損マウスで作成し、肺障害を病理学的に検討し、肺内炎症性サイトカイン及びMK依存性RAS活性化を測定し局在を免疫染色で確認した。 2.CKDモデルである5/6腎摘出モデルにsiRNA吸入投与したが、MKの産生量を減少することが出来なかった。これは肺までsiRNAが到達していなかったこと、血管内皮細胞へのsiRNAトランスフェクションが低いことなどが原因と考えられた。内皮障害モデルを片腎摘出とL-NAME投与することで作成し、野生型マウスの方がMK欠損型マウスより血圧の上昇が認められた。予想に反してRASの発現に野生型マウスとMKノックアウトマウスで血清、肺でACEの差は認められなかった。 3.新規発症高血圧患者・ARDS発症患者において、人工呼吸器管理の日数増加するにつれ、AKIグループの方が非AKIグループよりも優位に死亡率が増加した。肺胞洗浄液中のMKやMCM-1などのケモカインが増加した。各種ケモカインのプロファイリングした。 これらのデータを基に「腎・肺クロストーク」という新たな疾患概念した。クロストークのメカニズム・新たな腎障害治療戦略の確立ができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)