2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590887
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
尾崎 武徳 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (10452195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯澤 由紀夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00191479)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10362253)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脂肪由来間葉系幹細胞 / 低血清培養 / 抗糸球体基底膜抗体腎炎 / 強皮症 / M2マクロファージ |
Research Abstract |
抗GBM抗体腎炎モデルラットを作成し、低血清培養脂肪由来MSC(LASC)、高血清培養脂肪由来MSC(HASC)、コントロール(生食)を尾静脈より投与して治療効果を検討した。その結果、LASC投与群では、コントロール群やHASC群に比べ、有意に腎機能や尿蛋白を改善した。腎組織への炎症性細胞浸潤の検討では、LASC投与群では他の2群に比べ、組織障害性のM1マクロファージの浸潤が少なく、抗炎症作用を持つM2マクロファージの浸潤が多いことが明らかとなった。尾静脈から投与したMSCは腎臓内にわずかしか見られなかったことから、MSCは腎構成細胞に分化するわけではなく、何らかの機序により免疫調整能を発揮して腎機能の改善に寄与している可能性が高いと考えられた。 次に、ブレオマイシン皮下注射により、強皮症モデルマウスを作成した。このモデルは抗核抗体が産生され、皮膚も厚くなり、強皮症のモデルとして確立されている。LASCを尾静脈から投与することにより、抗核抗体の産生や皮膚の肥厚が改善するかどうかについて検討した。また、LASCをあらかじめIFN-γで前処理したものを投与し、治療効果について検討した。結果としては、LASC投与群ではコントロール群に比べ、有意に抗核抗体産生が抑えられ、皮膚硬化も改善することが明らかとなった。また、IFN-γで刺激したLASCは更に強い治療効果を示した。 LASCの安全性を確認するために,ヌードラットにヒトLASCを投与し,6か月間の経過観察を行った後に主要臓器を摘出して腫瘍形成能について検討を行った。その結果、明らかな腫瘍の形成は認めず、安全性が確認された。投与細胞数の致死量の検討では、7×107/kgでは100%の生存率を示すことは確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)