2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590899
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
本島 英 東海大学, 医学部, 講師 (80468636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松阪 泰二 東海大学, 医学部, 准教授 (50317749)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 腎尿路形成異常 / ポドサイト / 糸球体傷害 / Foxc1 / Foxc2 / 転写因子 |
Research Abstract |
本研究では、腎発生に重要な役割を果たすフォークヘッド転写因子Foxc1およびFoxc2の遺伝子改変マウスの解析を通じて、腎発生の仕組みを解明することを第一の目標としている。また、これらの転写因子はポドサイト(腎糸球体上皮細胞)において高発現であり、この細胞の発生、分化にも重要な役割を担っていると考えられる。これらの因子がポドサイト分化制御において果たす役割を明らかにすることが第二の目標である。以上の解析を行う過程で、先天性腎形成異常における腎疾患の発症機序を明らかにし、腎機能保護のための新しい治療戦略の基礎を提供することが最終目標である。 Foxc1変異マウスの新生仔は、水腎症を伴った重複腎、重複尿管、巨大尿管などの腎尿路奇形を伴って出生した。このことからFoxc1は尿管芽の発芽位置を特定する役割を果たすと考えられた。水腎症、巨大尿管は、異所性尿管における尿の逆流に起因するものと考えられた。しかし、これらのマウスの腎実質は、野生型マウスとの違いが認められなかった。すなわち、重複腎の組織像は正常と同様で、Nephrin、Megalin、AQP-1、Tamm Horsfall protein 等の各ネフロンセグメントマーカーの発現にも違いは認められなかった。 一方で、Foxc1とFoxc2の片方のアリルがそれぞれ欠失するマウス(Foxc1+/-; Foxc2+/-)では、単なる水腎症から、多重複腎に至るまでの多様な奇形が発生すると同時に、軽度な糸球体形成異常も観察された。この結果は腎発生において、Foxc1とFoxc2が協調的に働いていることを示唆している。 ポドサイトでのみFoxc1を欠失するマウスを作成し、糸球体傷害が成体において拡大するかどうか検討中である。さらにFoxc2 loxPマウスを作成中であり、間もなく利用可能な状態になる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)