2013 Fiscal Year Annual Research Report
臨床応用を考慮したRNA干渉法による副甲状腺ホルモン産生制御法の開発
Project/Area Number |
22590916
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田中 礼佳 東海大学, 医学部, 講師 (10372947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 厳太 東海大学, 医学部, 助教 (00535221)
澤田 佳一郎 東海大学, 医学部, 講師 (10420952)
角田 隆俊 東海大学, 医学部, 准教授 (50276854)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2014-03-31
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Keywords | 二次性副甲状腺機能亢進症 / RNA干渉 |
Research Abstract |
従来の遺伝子組み換えによる遺伝子治療法において危惧される危険性を抑え、かつ確実な遺伝子発現の制御法を確立することを目的として、二次性副甲状腺機能亢進症に対するRNA干渉法の応用の可能性を検討した。発現制御系としてテトラサイクリン誘導性プロモーターにヒト副甲状腺ホルモン(PTH)に対するmiRNAの塩基配列を挿入し、これを遺伝子導入により恒常的にヒトPTHを発現するようにしたHEK293細胞に導入した。培地へのドキシサイクリンの添加によりRNA干渉が誘導され、培地中へのPTH分泌が低下することを確認できたクローンについて、細胞をヌードマウスへ移植してドキシサイクリンの経口投与によるRNA干渉の誘導を検討したところ、いくつかの個体でドキシサイクリン投与開始後に血中PTH濃度の低下が確認された。この結果より、RNA干渉を用いたPTH産生の制御系の開発の可能性が確認されたので、今後はex vivoから副甲状腺細胞を主な標的としたin vivoへの遺伝子導入を行う予定である。これと併せ、新たなRNA干渉のターゲット遺伝子の探索を行うため、シナカルセト塩酸塩の投与治療を受けた患者と受けなかった患者より採取された副甲状腺より作製されたcDNAライブラリー間のサブトラクションにより、シナカルセト投与患者の副甲状腺で多く発現される遺伝子としてc-mycを、非投与患者の副甲状腺で多く発現される遺伝子としてp27Kip1を検出した。これらは共に細胞周期のG0期とG1期の移行に関与することが知られているが、シナカルセト治療により肥大化副甲状腺の縮退が見られることがあり、副甲状腺細胞の増殖とアポトーシスの誘導にこれらの遺伝子発現が関与している可能性があると考えられるため、これらの機能についての検証を続け、RNA干渉による副甲状腺機能の正常化手法の標的遺伝子としての可能性を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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