2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性脳低還流状態における内皮細胞・血液脳関門障害の病態解明
Project/Area Number |
22590929
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
矢田 健一郎 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 産学官連携研究員 (40467361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨本 秀和 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80324648)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳小血管病 / 慢性脳低灌流 / 二光子レーザー顕微 / capillary plugging / rolling and adhesion |
Research Abstract |
本研究は、慢性脳低灌流状態におけるneuro-vascular unitの障害メカニズムを二光子顕微鏡を用いてreal timeに観察を行い、その病態解明を行うことを目的とする研究である。 本年度は、慢性脳低灌流マウスモデルの作成し二光子顕微鏡を用いてin vivoでreal timeに脳深部の微小循環動態の評価を行った。Green Mouseを用いて、両側総頚動脈に外側からコイルを装着させ、慢性脳低灌流状態を作成した。左頭頂葉に開頭を行い、カバーガラスとデンタルセメントを用いてWindowを作成した。狭窄前、狭窄後1日目、狭窄後1週間、狭窄後2週間で観察を行った。Green mouseでは、白血球と血小板は蛍光陽性の血球として観察可能、腹腔内にSR101を投与することにより赤血球を蛍光陰性の血球として確認可能であった。約一カ月わたる、長期の観察であったが、脳表から600μmまでの深度を安定的に観察することが可能であった。 両側総頚動脈にコイルを装着させ、狭窄させることにより、末梢の中大脳動脈領域の血流は約50%程度まで低下した。観察期間を通し、血流低下は一定していた。血流低下に伴い、脳深部の微小循環では白血球のcapillary pluggingが認められた。このcapillary pluggingは、正常脳でもわずかに認められたが、慢性脳低還流状態では、観察期間を通して高頻度に認められた。本研究では、慢性脳低灌流状態における末梢循環不全の原因として、白血球の活性化が大きな役割を演じていることが疑われる結果であった。脳小血管病の治療に関しては、抗血小板療法に焦点がおかれているが、新たな白血球をターゲットとする治療法の可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)