2011 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病患者のミトコンドリア異常におけるOmi/HtrA2の役割の解明
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22590930
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河本 恭裕 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (40335253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀文 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20250061)
高橋 良輔 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90216771)
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Keywords | Omi/HtrA2 / パーキンソン病 / ミトコンドリア / アポトーシス / XIAP |
Research Abstract |
我々は、ミトコンドリア由来のセリンプロテアーゼであるOmi/HtrA2が、パーキンソン病 (PD) とLewy小体型認知症 (DLB) 患者脳内のLewy小体および多系統萎縮症 (MSA) 患者脳内のglial cytoplasmic inclusions (GCIs) とneuronal cytoplasmic inclusions (NCIs) に存在することを免疫組織化学的に確認しているが、これらはいずれもα-synucleinを主成分とする封入体である。Omi/HtrA2とα-synucleinとの関係を明らかにするために、A53T変異型α-synucleinトランスジェニックマウス脳内におけるOmi/HtrA2の継時的変化を免疫組織化学的および生化学的に検討している。Omi/HtrA2の標的蛋白質であるXIAPにも注目し、PD、DLB、MSA患者脳内における局在を免疫組織化学的に解析し、様々な封入体においてOmi/HtrA2とXIAPが共存していることを確認した。 次に、Omi/HtrA2がparkinのユビキチンリガーゼ活性を不可逆的に阻害し、異常蛋白質の蓄積を促進している可能性もあり、PD患者剖検脳を用いて、両者の局在の相違を免疫組織化学的に解析し、parkinノックアウトマウス脳内におけるOmi/HtrA2の変化を継時的に免疫組織化学的および生化学的に検討している。 さらに、PD病患者脳内では、ミトコンドリアの機能異常により、Omi/HtrA2がミトコンドリア内でHax1とParlにより正常に活性化されず、アポトーシスによる神経細胞死が生じている可能性があり、この仮説を立証するために、PD病患者剖検脳におけるHax1やParlとOmi/HtrA2の関係を免疫組織化学的および生化学的に解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パーキンソン病患者脳内でのXIAPの免疫組織化学的検討は順調に進んできているが、Omi/HtrA2とα-synucleinやおよびparkinとの関係が、当初予想していたよりも解析がなかなか進まず、遅れている。 α-synucleinトランスジェニックマウスやparkinノックアウトマウスを用いた実験も思うように進まず、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
Omi/HtrA2と関係しているアポトーシス関連白にも注目して、検討を進めていくことも計画している。特にカスパーゼ依存性アポトーシスに関わりの深い、cytochrome c、Apaf-1、cspase-9に注目している。 モデルマウスの解析により精通し、今年度はスムーズに研究を進めていくつもりで努力している。
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