2012 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病患者のミトコンドリア異常におけるOmi/HtrA2の役割の解明
Project/Area Number |
22590930
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河本 恭裕 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (40335253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀文 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20250061)
高橋 良輔 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90216771)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Omi/HtrA2 / パーキンソン病 / ミトコンドリア / アポトーシス / XIAP |
Research Abstract |
我々は、Om/HtrA2が、パーキンソン病 (PD) 患者脳内のLewy小体に存在することをすでに報告している。次にOmi/HtrA2の標的蛋白質であるXIAPに注目し、PD患者脳内におけるXIAPの局在を免疫組織化学的に解析し、Lewy小体おいてOmi/HtrA2とXIAPが共存していることを確認した。XIAPがOmi/HtrA2とともにLewy小体に取り込まれることにより、XIAPの抗アポトーシス作用が抑制されているという仮説を立てた。 この仮説を立証するために、cytochrome c、Apaf-1、caspase-9に対する各種抗体を用いて、PD患者脳内のカスパーゼ依存性アポトーシスの変化を免疫組織化学的に検討した。抗cytochrome c抗体、抗Apaf-1抗体、抗pro-caspase-9抗体でPD患者の中脳黒質のLewy小体が強く染色された。Apaf-1とpro-caspase-9の免疫活性は主としてhaloに、cytochrome cの免疫活性は主としてcoreあるいはその周辺部に観察された。2種類の抗体を用いて、cleaved caspase-9免疫反応もLewy小体に存在することを確認した。活性化されたcaspase-9は、下流のエフェクターであるcaspase-3やcaspase-7を活性化し、アポトーシスを促進することが知られている。PD病患者の中脳黒質では、イニシエーターであるcaspase-9が活性化され、ドパミン作動性ニューロンの細胞死に関与している可能性がある。 A53T変異型α-synucleinトランスジェニックマウスやparkinノックアウトマウスの脳内におけるOmi/HtrA2の変化に関しては、今のところ有意な変化は確認できていないが、さらに研究を継続していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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