2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590952
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
冨山 誠彦 弘前大学, 大学院・医学研究科, 客員研究員 (40311542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 陽 弘前大学, 大学院・医学研究科, 客員研究員 (80422062)
杉本 一博 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (70271799)
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Keywords | パーキンソン病 / 皮膚生検 / 自律神経 / 末梢神経 |
Research Abstract |
臨床的に診断したパーキンソン病患者32例および多系統萎縮症患者9例から前胸部と下肢から皮膚生検を行い、2つの異なる固定の後切片を作成した(ホルマリン液で固定しパラフィン封埋後に切片を作成およびザンボニ液で固定後凍結切片を作成)。20例のパーキンソン病患者さんから得たホルマリン固定後の生検皮膚を用いて、抗リン酸化αシヌクレイン抗体を用いて免疫組織化学的に検討した。各症例の前胸部と下肢からの皮膚、それぞれ3切片を用いて、レビー病理(Lewy neurite)の有無を皮膚で検討した。その結果、20例中2例の皮膚で、明らかなLewy neuriteが見いだされた。これはパーキンソン病患者からの生検皮膚で見いだされた初めてのレビー病理である。しかしながら組織診断法としての皮膚生検と抗リン酸化αシヌクレイン抗体を用いた免疫組織化学的手法の組み合わせは感度が10%と低く、臨床的には不十分と言わざるを得ない。この結果をNeuroscience Lettersに発表した。現在抗thyrosine hydroxykase抗体あるいは抗PGP-9.5抗体と抗リン酸化αシヌクレイン抗体の二重染色を試みている。一方で、ザンボニ液で固定後作成した凍結切片を抗PGP-9.5抗体で免疫染色し、表皮内神経密度を計測している。パーキンソン病患者では表皮内神経密度が低下するのに対し、多系統萎縮症では表皮内神経密度が減少しないことを見いだし、現在投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)