2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590953
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
朝比奈 正人 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301098)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 胃電図 / 診断 / 自律神経 / MIBGシンチグラフィ / 嗅覚 |
Research Abstract |
パーキンソン病(PD)では運動症状の発現に先行して胃壁在神経叢にLewy小体病理が出現する可能性が指摘されている.胃電計を用いてPD患者の壁在神経叢の異常を電気生理学的に非侵襲的に検出できれば、PDの発病前診断が可能となる.我々は未治療PD38例(平均年齢67±9歳)と健常対照7例(平均年齢63±7歳)において胃電計を用いて食事前後で胃電図を記録し、原波形の評価およびスペクトル解析を行った.さらに心筋MIBGシンチグラフィ、心循環系自律神経機能検査、嗅覚検査を試行した。胃電図原波形はPDで不整であった.胃のペースメーカー周期を反映する主要周波数(DF)は2群で差がなかったが、DFの変動係数(ICDF)はPD患者群で7.3±5.7%、健常対照群で3.1±2.7%とPD群で有意に高値であった(p<0.05)。ICDFとMIBGの心筋集積、心電図R-R間隔変動、head-up tilt試験、嗅覚検査結果の間には有意な相関関係は認められなかった.今回の検討から、未治療PDの胃壁在神経叢病変を胃電図により検出できる可能性が示唆された.一方、PDの胃電図の異常は初期診断に有用とされる嗅覚障害やMIBG心筋集積低下と必ずしも相関しない可能性があり、これらの検査との組み合わせにより、PDの診断感度を高めることができる可能性がある.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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