2010 Fiscal Year Annual Research Report
1型糖尿病発症を制御するHybrid Tregの同定
Project/Area Number |
22590994
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
島田 朗 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60206167)
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Keywords | 1型糖尿病 / 免疫制御性T細胞 / ケモカイン |
Research Abstract |
免疫染色によるHybrid Tregの局在の同定20週齢の雌NODマウスにおいて、膵臓を採取し、免疫染色を行い、Hybrid Tregの膵島における局在を検討した。CXCR3とCD4、Foxp3とCD4の二重染色による評価をそれぞれ行い、膵島の周囲に局在することが判明した。また、CXCL10は主に膵ベータ細胞に、また、CXCL9は膵島周囲の血管内皮に、さらに、CXCL11は単球系の細胞にそれぞれ発現していた。 Hybrid Tregの分布の検討NODマウスのCXCR3陽性脾細胞、および、CXCR3陰性脾細胞をフローサイトメーターにてソートアウトし、それぞれをNOD-scidマウスに養子移入した後、8週後に屠殺し、CXCR3陽性細胞の分布を検討した。CXCR3陽性脾細胞のみ膵島周囲に浸潤し、CXCR3陰性脾細胞は、全く膵島には認められなかった。さらに、CXCR3陽性脾細胞を移入されたレシピエントの膵島にのみ、Foxp3陽性細胞を認めた。すなわち、膵島局所への遊走には、CXCR3が必要であることが判明した。なお、CXCL10、CXCL9、CXCL11については、1)と同様の結果であった。 CXCR3陽性CD4細胞による糖尿病発症抑制の検討NODマウスからCXCR3陽性CD4細胞とCXCR3陰性CD4細胞とをフローサイトメーターにてソートアウトし、それぞれ、糖尿病発症NODマウスの脾細胞とともにNOD-scidマウスに養子移入し、それぞれの発症抑制効果を検討した。現在のところ、CXCR3陽性CD4細胞を移入した場合に発症抑制傾向である。今後、数を増やすとともに、CYを投与したNODマウスにおける検討も並行して行っている。
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Research Products
(2 results)