2011 Fiscal Year Annual Research Report
GABAインターニューロン形成を制御する甲状腺ホルモンの新規作用機序の解明
Project/Area Number |
22591005
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 克哉 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (40344709)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 健一 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 健康障害予防研究グループ, 常勤研究員 (00332396)
|
Keywords | 甲状腺ホルモン / 海馬 / 大脳皮質 / インターニューロン / GABA / パルブアルブミン |
Research Abstract |
実験動物として用いるマウスは、マウスと同じくげっ歯類であるラットと比較して抗甲状腺剤に対する抵抗性を有することが知られている。このため、本実験では抗甲状腺剤単独使用ではなく、メチマゾールおよびパークロレートに加えて、ヨード含量を著しく低下させた配合飼料(低ヨード食)を用いて先天性甲状腺機能低下症モデル動物を作成した。妊娠17日に目の母親をこれらの薬剤を用いて甲状腺機能低下を誘発させ、出産した仔マウス(先天性甲状腺機能低下症モデルマウス)の大脳皮質および海馬におけるGABA作動性インターニューロンの亜集団構成比の変化を免疫組織学的に精査した。その結果、生後14日齢の幼若マウスの大脳皮質および海馬においてパルブアルブミン陽性細胞数の顕著な減少を認め、また海馬においてはソマトスタチン陽性細胞の増加が観察された。これらの現象は、遺伝的に2型硫酸基転移酵素に変異があり、TSH応答性を失った甲状腺機能低下突然変異モデルマウスでも同様に観察され、抗甲状腺剤による副作用(毒性)ではなく、甲状腺ホルモンの欠乏に伴う現象であることが示唆された。さらに、出生直後から甲状腺ホルモンの補充を行うことで、薬剤誘導性甲状腺機能低下症モデルマウスにおいても、また突然変異マウスにおいても同様に亜集団構成比の変化が改善された。これらのことから、GABA作動性インターニューロンはその成熟段階において、甲状腺ホルモンに対する感受性を持つことが強く示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)