2012 Fiscal Year Annual Research Report
新たに見出した雌マウス副腎皮質が大量に産生するプロゲステロンの産生機序と役割
Project/Area Number |
22591015
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
秦野 修 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40164850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 真弓 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40295639)
竹森 洋 独立行政法人医薬基盤研究所, その他部局等, その他 (90273672)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 副腎皮質 / 性差 / X-zone / ステロイドホルモン産生 / プロゲステロン |
Research Abstract |
副腎皮質と性腺は、哺乳動物における主要なステロイドホルモン産生器官であり、両原基は共通の原基から分化する。性腺原基は精巣、卵巣へ分化し、著しい性差を生じるが、もう一方の副腎皮質における性差の研究報告は、ごく限られている。本研究では性成熟雌マウスに存在するX-zoneにほぼ相当して、雌マウスの副腎皮質と髄質との境界に、プロゲステロン産生に至る酵素群は発現するが、コルチコステロン産生に関与するCYP11B1/B2の発現が認められない領域が存在することを見出した。又、アロマターゼ欠損マウスにおいては、この領域の存在が認められなかったことから、培養細胞(ヒト副腎球状層由来 H295R細胞)において、エストロゲン(17beta-Estradiol)添加による、内在性のステロイド合成酵素mRNA発現への影響を定量RT-PCR法で調べたところ、エストロゲン単独投与ではコルチコステロン合成に関与するCYP11B1 mRNA量が増加するが、エストロゲンに加えてForskolinを添加したところ、CYP11B1 mRNA量は減少した。一方、他のステロイド合成酵素 mRNA (CYP11A, 3beta-HSD, CYP11B2)の発現量に変化を認めなかった。これらの結果は、女性ホルモンであるエストロゲンが、cAMP上昇時(糖質コルチコイド合成刺激時)に、コルチコステロン合成を減少させることを示唆しており、雌マウスX-zone相当領域にコルチコステロン合成酵素が認められないことへの関連が示唆された。又、実際の副腎内プロゲステロン量をマススペクトル法で計測したところ、雌マウス副腎は雄に比べてプロゲステロン量が多く、未交尾雌マウスにおいては妊娠雌より多い結果を得て、副腎プロゲステロン量がX-zoneの存在に関連することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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