2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミネラルコルチコイド受容体関連高血圧の分子病態の解明と新規治療法の確立
Project/Area Number |
22591018
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴田 洋孝 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20245484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 裕 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40252457)
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Keywords | アルドステロン / ミネラルコルチコイド受容体 |
Research Abstract |
マクロファージからのMR活性化因子の同定と機能解析 (1)MR転写活性への検討 マクロファージTHP-1細胞の培地をCOS-7細胞に移入した結果、MR依存性レポーター活性が増強された。また、そのメカニズムとしては、MR蛋白レベルが増加することが確認された。 (2)マクロファージTHP-1細胞培地のレセプター特異性の検討 グルココルチコイド受容体、アンドロゲン受容体、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体に対する影響を検討した結果、いずれの受容体蛋白レベルも増加させたが、転写活性はいずれも抑制した。したがって、MRに選択的に転写活性化作用があることが確認された。 (3)MR活性化の分子機構の検討 マクロファージ培地の添加により、蛋白翻訳にはたらくeIF4Eのリン酸化を増加させることを見いだした。すなわち、各種受容体蛋白レベルを増加させた理由の一つには、蛋白翻訳レベルが増強されることが示唆された。しかし、転写活性についてはMRのみ増強を認めていることから、その他にMR特異的なメカニズムが推定された。 THP-1細胞をマクロファージに分化させる時に、TPAを添加する。TPA自体にMR活性化作用があることを見いだした。そこで、来年度以降は、TPA刺激、すなわちプロテインキナーゼC(PKC)がMR蛋白のリン酸化を介して転写活性化にはたらく可能性を検討していく。
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Research Products
(3 results)