2012 Fiscal Year Annual Research Report
ミネラルコルチコイド受容体関連高血圧の分子病態の解明と新規治療法の確立
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22591018
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴田 洋孝 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20245484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 裕 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40252457)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アルドステロン / ミネラルコルチコイド受容体 / PKC |
Research Abstract |
2型糖尿病モデルマウスdb/dbおよびコントロールマウスdb/-の腎臓におけるPKCシグナルとミネラルコルチコイド受容体(MR)活性の検討 昨年までの検討結果から、高グルコース環境ではPKCbetaが活性化されて、MRのセリン残基のリン酸化が増加し、ユビキチン化の減少を介して、MR蛋白が安定化されることが示された。そして、高グルコース環境下でのMR活性化には、少なくともMR蛋白の安定化が関与することがin vitroにて示された。本年度の研究では、前年までの結果が個体レベルでも起きていることを証明するために、2型糖尿病モデルdb/dbを用いてさらに検討を行った。 その結果、db/dbマウスの腎臓では、db/-と比べて、PKCalphaおよびPKCbetaともに活性化されていることがWestern blotにて示された。また、MRの蛋白レベルおよびMR標的遺伝子であるSGK1蛋白レベルは、db/dbにおいて上昇を認めた。さらに、古典的PKC阻害薬Go6976を投与した結果、MRおよびSGK1蛋白レベルは減少した。この結果より、db/dbマウスの腎臓組織では、PKCalphaおよびPKCbetaの活性化を介して、MR蛋白が安定化して増加することによるMR活性化を惹起して、SGK1レベルが並行して増加したことが示された。これらの結果から、糖尿病では古典的PKCの活性化が示されていたが、古典的PKCシグナルの活性化が、MRの安定化を介したMR活性化を惹起するために、腎障害の一因となっていることが個体レベルで初めて示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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