2010 Fiscal Year Annual Research Report
コアバインディングファクター白血病発症機構の解明と治療薬の開発
Project/Area Number |
22591026
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上久保 靖彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60548527)
|
Keywords | 遺伝子 / 癌 / 動物 |
Research Abstract |
A:マウスジェネティクスを駆使した白血病発症機構の解析 CBFb-MYH11コンディショナルノックインマウス及びRUNX1コンディショナルノックアウトマウスを用いた解析 上記コンパウンドマウスCre Cbfb^<+/56M>RUNX1^<+/->複合マウスの白血病発症までの期間はCre Cbfb^<+/56M>RUNX1^<+/+>より延長傾向にある。Cre Cbfb^<+/56M>RUNX1^<+/f1>複合マウスの白血病発症率は低下し、Cre Cbfb^<+/56M>RUNX1^<fl/fl>の白血病発症率は低下し、RUNX1ホモノックアウトでは発症しない。Inv16白血病にRUNX1が要求されることが解明されつつある。 Cre Cbfb^<+/56M>RUNX1^<PM12A/PM12A>(Ser249及びSer266が脱リン酸)、Cre Cbfb^<+/56M>RUNX^<PM13A/PM13A>(Ser249及びSer276が脱リン酸)マウスを繁殖中である。 B:CBF白血病特異的治療ターゲットの同定 RUNX1、HIPK2、p300、MN1、PML、MOZの白血病細胞増殖における機能解明 RUNX1、p300、HIPK2、MN1のノックダウンにてヒトInv16白血病細胞(ME1細胞)及びヒトAML-ETO白血病(Kasumi-1細胞)はG2/M細胞周期停止の後、細胞は分化し、アポトーシスが誘導される事を確認した。(非CBF白血病細胞株ではこのフェノタイプは認めず、CBF白血病に特異的である可能性が示唆される。)HIPK2はRUNX1、p300、MOZ(HAT)リン酸化の責任因子と報告されていることから、最も細胞増殖に影響を与えることが予想されたが、HIPK2 RNAiにて予想通り強力な細胞増殖抑制が観察された。このことからコアバインディング白血病発症機構では各種HAT活性が重要であり、HATを抑制することが治療に結びつくことが示唆された。
|
Research Products
(3 results)