2012 Fiscal Year Annual Research Report
受容体型チロシンキナーゼROR1による癌化機構解明とその治療応用
Project/Area Number |
22591031
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
福田 哲也 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70332624)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ROR1 / CLL |
Research Abstract |
造血器腫瘍の各種臨床検体等ではROR1の発現が認められる一方、正常リンパ球にはROR1発現が認められず、ROR1の発現誘導がこれらの腫瘍の癌化と関与する可能性が考えられる。この発現誘導のメカニズムの解明の為、ROR1の転写調整について、詳細に検討した結果、240kbにわたるイントロン1に、複数の転写調節領域が存在することが明らかとなった。その一カ所はROR1陽性細胞特異的に、エンハンサーとして機能し、その塩基配列より、癌原遺伝子であるMYBの結合配列が含まれることが明らかとなった。実際、EMSA方によりそのエンハンサー領域に複数の転写結合しうることが明らかとなった。MYBのtag付き発現ベクターを使ったsupershift assayにより、同部位へのMYBの結合が示唆された。ROR1陰性細胞へのMYB発現ベクターの導入や、ROR1陽性細胞へのMYB shRNAの導入により、ROR1の発現は変化し、腫瘍細胞におけるROR1発現に、MYBが強く関わることが明らかとなった。 また、ROR1を癌関連抗原として、免疫療法の確立を目指し、K562細胞株を用いた、人工抗原提示細胞の作製を行った。ここにROR1及び、HLA-A24分子の遺伝子導入し、これを用いてT細胞をin vitroにて培養した所、T細胞の増殖が得られ、このT細胞において、ROR1遺伝子導入細胞に対しての細胞障害活性が認められた。また、HLA-A24のみ発現させた人工抗原提示細胞に、ROR1由来のペプチドをパルス後、T細胞と共培養することによって、T細胞の増殖が見られ、この得られたT細胞を限界希釈し、更なる検討を加えている。 ROR1陽性CLL細胞を用いて、免疫調節因子の発現機能解析を行い、CD40シグナルにより、共刺激因子であるCD137の発現が誘導されることを明らかとした(PLOS ONE印刷中)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)