2012 Fiscal Year Annual Research Report
白血病細胞におけるRCAN1依存性の細胞機能脱制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
22591048
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
永井 正 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40237483)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | RCAN1 / 急性骨髄性白血病 / 32D |
Research Abstract |
急性骨髄性白血病(AML)細胞において、異所性に発現しているRCAN1分子の機能について解析を進めた。ヒト骨髄性白血病細胞株HL60に3種類の異なるRCAN1 shRNAを導入することで、3種類のRCAN1発現抑制細胞クローンを作成した。RCAN1発現抑制細胞は、10%および1%ウシ胎児血清下での培養で細胞増殖が抑制された。さらに、RCAN1発現抑制によりコロニー形成能の低下も認めたことから、RCAN1はAML細胞の増殖に重要な分子であると考えられた。一方、マウスIL-3依存性非白血病骨髄性細胞株である32DではRCAN1の発現を認めない。そこで、32D細胞にpMX-iresCD8 レトロウイルスベクターを用いて RCAN1 cDNAを遺伝子導入し、細胞増殖に与える影響を検討した。しかしながら、IL-3存在下でRCAN1発現による増殖能の亢進は認められず、IL-3非存在下での細胞死の誘導を抑制する効果も認めなかった。この結果は、正常造血細胞においてはRCAN1の発現は極めて低レベルであり、細胞の生存・増殖に深く関与していないと思われる事実を反映している可能性がある。 また、6例の新規AML患者の骨髄単核球より総RNAを調製し、realtime-PCR法によりRCAN1 mRNAの発現量を検討した。その結果、完全寛解例は寛解達成時にRCAN1 mRNA量が著明に低下したが、非寛解例は発現量の変化を認めなかった。寛解達成例の1例は、再発所見が明らかになる1ヶ月前の時点でRCAN1の再発現を認めた。従って、RCAN1発現量が残存白血病細胞数を反映することが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)