2012 Fiscal Year Annual Research Report
リツキシマブ投与後の低免疫グロブリン血症とB細胞形質変化
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22591057
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西尾 充史 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10322801)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | rituximab / 低免疫グロブリン血症 |
Research Abstract |
未治療悪性リンパ腫16例に対してR-CHOPを施行した際の免疫グロブリン値を連続的に検討した。男性8例、女性8例で年齢中央値は68.5歳(45-92歳)であった。低免疫グロブリン血症はIgG 800mg/dl以下、と定義した。治療開始前のIgG値は1312±391 mg/dl (平均±SD)であった。R-CHOP療法後、11人(69% )の患者が低免疫グロブリン血症を発症した。これら11人が低免疫グロブリン血症を発症するまでの期間はR-CHOP開始後中央値3ヶ月(2-7ヶ月)であった。一名は急性腸炎を発症し、免疫グロブリンの補充を要した。R-CHOP終了後、中央値9ヶ月(2-14ヶ月)の段階で全症例のIgGは914±265mg/dlと開始前と比較し、有意に低下していた。しかし、これまで申請者が報告してきた様な自家移植にリツキサンを併用した際の、持続する低免疫グロブリンと異なり、11人の低免疫グロブリン症例のうち、7名はIgG 800mg/dl以上に回復した。末梢血解析ではR-CHOP症例ではCD20陽性細胞の回復が観察期間が短いため、見られていない症例が多く、CD27やIgD陽性細胞の細かい検討には至らない症例が多かったが、解析可能な8例では低免疫グロブリンが持続している症例が2例あったが、CD20/CD27陽性IgD陰性の記憶B細胞の回復遅延は見られなかった。自家移植を併用しないR-CHOP療法でも低免疫グロブリンの合併は高い頻度で見られるが、それらは一時的、かつ自家移植併用時よりも軽度であり、自家移植後の持続する低免疫グロブリンは特異的な現象であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)