2012 Fiscal Year Annual Research Report
血小板/フィブリン血栓の収縮反応における凝固XIII因子の新しい機能と分子機構
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22591058
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
一瀬 白帝 山形大学, 医学部, 教授 (10241689)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | XIII因子 / 架橋結合 / 血小板 / フィブリン / 血餅退縮 |
Research Abstract |
1. 巨核球成熟・血小板産生に関わる分子機構の解析 ①昨年度の研究で、FXIII-A欠損マウス骨髄の巨核球前駆細胞が野生型マウスと比べて有意に多かったことから、トロンボポエチン存在下で骨髄細胞の培養を行なったところ、巨核球前駆細胞の増加がFXIII-A欠損骨髄細胞では野生型細胞と比べてより大きい傾向が示された。②一方、FXIII-A欠損、FXIII-B欠損いずれのマウスとも、血中の血小板数は野生型マウスよりやや少ない傾向にあった。また、LPS投与後の血小板数の変動は各マウス間で違いはなかった。①,②より、細胞外のFXIII-Aが巨核球の成熟に関与しているものと思われた。 ③巨核球系細胞MEG-01においてFXIIIなどのトランスグルタミナーゼによって架橋される核タンパク質の同定を行い、少なくとも17種同定した。④同定した基質タンパク質にはRNA、DNAのプロセシングに関与するタンパク質やWntシグナルなど細胞外からのシグナル応答に関与するタンパク質などが含まれていた。③,④より、基質タンパク質の架橋結合がシグナル伝達に影響している可能性が示された。 2. 血小板膜・細胞内タンパク質の生化学的解析 今年度は、野生型マウスでFXIII-Aに対するポリクローナル抗体の静注により中和を行い、白血球数、血小板数、赤血球数を計測、および多血小板血漿を調製し、血小板退縮時間の測定を行った。 ①陰性コントロールのIgGを静脈注射したものと比べ、有意差はないものの単球は増加傾向で、顆粒球は減少傾向だった。一方、赤血球数は変化がなかった。②血餅退縮時間については陰性コントロールとほとんど差がなかった。①,②より、FXIII-Aは白血球の産生や動員に関与している可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)