2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591064
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
福留 健司 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50284625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 雅夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (40153225)
常吉 直子 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (80336114)
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Keywords | TLR / 血管内皮 / 敗血症 / アゴニスト / 抗体 |
Research Abstract |
敗血症を引き起こすLPSは、TLR4/MD-2複合体に認識されて、様々な免疫応答を誘導する。しかし、TLR4/MD-2による効率的なLPS認識には、LPS-binding protein(LBP)やCD14等の補助が必要である。細胞膜上にTLR4/MD-2と共に膜型のCD14を発現しているマクロファージ等の細胞は、それ自身でLPSに対して感受性を示すが、CD14を発現していない血管内費細胞やB細胞の応答には血液中の可溶化型CD14やLBPが必須である。一方、TLR4/MD-2に対するアゴニスト・モノクローナル抗体は、CD14陽性、陰性のいずれの細胞でも、効率的に応答を誘導する。すなわち、抗体による刺激は、CD14とLBPに非依存的に行われる(Tsukamoto H, et al. 2010, Int.Immunology)。 血清存在下でのin vitroの実験系で、同等の細胞応答を誘導するLPSと抗体の量を検討し、同等の効果を示す量を、マウスの腹腔内に投与した。その結果、抗体はLPSよりも遥かに少ない量で様々な応答を示すことが明らかになった。腹腔内に投与されたLPSに応答する細胞種が限れていることに対して、IgGクラスの抗体は速やかに血中に移行して、血管内皮細胞やB細胞の応答を誘導しているものと考えている。それぞれの投与群に対して、サイトカイン産生や、リンパ組織に移行する細胞のFACS解析で詳細を検討している。
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