2011 Fiscal Year Annual Research Report
PNHにおけるペプチドワクチンによる免疫療法の可能性
Project/Area Number |
22591067
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
野地 秀義 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (20347214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
七島 勉 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (10192105)
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Keywords | PNH / DNAマイクロアレイ / AC133^+細胞 / GPIアンカー膜蛋白 |
Research Abstract |
1)現在まで、我々はPNH症例の骨髄細胞よりCD59^+AC133^+細胞およびCD59^-AC133^+細胞の分離を行った。これらの細胞よりTotal RNAを抽出し、>14,000 human genesに相当する>22,000プローブセットを用いた、Mano Hら(Blood,98,422-427,2001)がMPSと急性白血病症例を対象として行ったAC133細胞でのDNAマイクロアレイ法を用いて、遺伝子(RNA)発現のプロファイルを検討した。現在はデータの解析中である。今後、論文作成予定。 2)ACC133^+細胞のNOGマウスへの移植:これまでの検討から、移植後のマウス末梢血におけるヒト由来造血細胞の評価に関して、(1)PNH型血球の評価に当初予定していたCD48モノクローナル抗体(mAb)およびCD59 mAbが採取可能な検体量の関係により、また、(2)各種造血細胞のlineage markerとして通常用いられているmAbがGPIアンカー膜蛋白のために、使用できないことが判明した。このため、健常人およびPNH症例において今回の検討に適切なmAbを検討した。赤血球以外の造血細胞においてCD48 mAbおよびCD59 mAbとFLAERによる評価が正の相関を認めた(Takahashi H, et al.第73回 日本血液学会学術集会)ことから、これらの細胞の検討にはFLAERを用いることとした。lineage markerに関しては、現在、検討を加えている。今後、PNH症例および健常人の骨髄由来ACC133^+細胞をNOGマウスへ移植実験を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年の東日本大震災後に、実験機部の破損、実験系の再構築を強いられた。また、当初、今回の検討に予定していた抗体での評価が難しいことが判明し、これらに関しても再検討が必要になった。
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Strategy for Future Research Activity |
健常人およびPNH骨髄由来ACC133^+細胞をNOGマウスへ移植する。生着後よりマウス末梢血において、CD45mAb、各種lineage markerに対するmAb、およびFLEARを用いた3重免疫染色を行い、フローサイトメトリー法よりphenotypeを検討し、PNHモデルマウスを作成する。その後、WT1ワクチンのPNHクローンに対する効果を検討する。
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