2012 Fiscal Year Annual Research Report
RIAM欠損血小板を用いたインテグリン活性化の分子機構の解明
Project/Area Number |
22591070
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
渡邊 直英 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90338054)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 血栓止血 / 血小板 / 細胞内刺激伝達機構 / RIAM |
Research Abstract |
血小板は、血栓止血に関わる不可欠な血液細胞である。この細胞は、活性化を受けると細胞膜上のインテグリンαIIbβ3のフィブリノーゲンに対する親和性が上昇(インテグリンの活性化)し、フィブリノーゲンが血小板を架橋する事で血小板同士が凝集し、血栓が形成されて止血機能を発揮する。血小板とフィブリノーゲンは血液中で共存しているため、特異的な刺激を受けた時のみにインテグリンの活性化が起こる様に巧妙に調節されており、その細胞内刺激伝達系はintegrin inside-out signalingと呼ばれている。我々はそのintegrin inside-out signalingに関わる活性化型Rap1に結合するアダプター蛋白としてRIAMを発見し、RIAMがインテグリンの活性化に寄与する事をRNA干渉によるノックダウンを用いて培養細胞の実験系で証明してきた。しかし、この実験系ではRIAMのノックダウンではインテグリンαIIbβ3のフィブリノーゲンに対する親和性が50%程度しか抑制出来なかったため、RIAMのRNA干渉によるノックダウンの問題であるか、RIAM以外にもRap1の効果器がintegrin inside-out signalingに存在する事によるのか明らかではなかった。 そこで、我々は血小板特異的なRIAM欠損マウスを作製し、その血小板機能を検討する事とした。RIAM欠損血小板の各種血小板活性惹起剤に対するフィブリノーゲン結合能をフローサイトメーターで検討した。いずれの血小板活性惹起剤においてもフィブリノーゲン結合能が低下している事が確認されたが、その程度は前述のRNA干渉によるノックダウンを用いた培養細胞の実験系と同様に30~40%の活性が残存しており、RIAM以外にもRap1の効果器が存在している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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