2012 Fiscal Year Annual Research Report
シェーグレン症候群新規治療薬としてのBAFFシグナル阻害物質の探索
Project/Area Number |
22591084
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉本 桂子 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (20383292)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シェーグレン症候群 / BAFF / サイトカイン / 細胞シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究はシェーグレン症候群(SS)の根治療薬開発に向け、B細胞を活性化する因子であるBAFF を標的分子とした新しい治療薬の探索を行うことを目的としている。そのためin vitroにおけるBAFF-BAFF受容体結合モデルを作製し、励起される細胞内シグナル伝達経路の解明とその阻害剤の探索を行う。 今年度までにIFNγにより刺激されたTHP-1ではBAFF受容体(BR3)発現が亢進し、可溶型BAFFを添加培養することによりBAFFシグナルが活性化されIL-6産生が誘導されることを明らかにした。さらにBAFFシグナル経路にJAK3が関与する可能性を示した。これらの結果を踏まえてSS患者末梢単球を検討したところ、SS患者単球ではBR3発現とBAFF誘導型IL-6産生が顕著に亢進しており、同時に細胞内JAK3リン酸化が認められることが明らかになった。これらの結果よりSS患者末梢単球においてBR3発現亢進がJAK3活性化を経てIL-6産生を誘導していることが示唆された。 今年度はSS患者末梢単球におけるBR3発現およびBAFFシグナル経路の異常の解析とBR3発現が病態形成に及ぼす影響を検討した。その結果BAFF刺激SS患者末梢単球ではJAK3の他にIKKα、IKKβのリン酸化が亢進されることが明らかになった。一方、SS患者末梢単球におけるBR3発現率と単球からのBAFF誘導型IL-6産生量には強い相関があり、また患者血中IgG量とも正の相関があることが明らかとなった。これらの結果より、SS患者末梢単球においてBR3の発現が亢進し、それにBAFFが結合することによりJAK3、IKKα、βが活性化されIL-6産生を誘導し、B細胞からのIgG産生に影響を与えていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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